20140802 太陽2068@シアターコクーン

この一報を聞いたのは2月か3月だったかなぁ。とにかく久しぶりにこれは観なくてはいけない!という気がして4月の文化村先行に申し込みまして、もうちょい早い日程で第一希望だしてたんだけど、S席が全く当たらず8月2日のA席にようやく引っかかりましたが、行ってみたらこれはこの日程でよかった。もっと早く行ってたらもう1回行きたい――――って悶々するところでした。千秋楽前夜ということで役者さんのテンションも上がりきってる感じだった。


綾野剛成宮寛貴前田敦子×蜷川幸雄というだけでとても魅力的なこの作品。さらに六平直政さん、伊藤蘭さん、山崎一さん、中嶋朋子さん。そして蜷川作品でおなじみの俳優さんたち。本当にまず豪華で舞台が華やいでいたけれど、作品自体は人間の本質というか人間賛歌なのかな。家族の絆、親子の愛情、友情がテーマ。もっと殺伐とした話なのかと思ったけど、成ちゃんと綾野君二人のシーンは男子校の休み時間みたいでかわいい。綾野君は動作が結構大きくて声も出ていて舞台向いてるなーと思いました。成ちゃんは2006年に観た魔界転生以来でしたが丸くなったなーと思った。体型ではないよもちろん。雰囲気です。だいぶだいぶ角が取れて素敵だった。またたくさん舞台やってほしい。彼は声質とか滑舌の面ではだいぶ苦労してきただろうしもちろん今もそうだろうけど若い頃からいろいろ舞台の経験を積んできたという武器があると思うし蜷川さんの作品にはいくつも出ているし、大人になった成宮君を観ることができました。だからまたもっと観たいしあとまた10年後くらいにどんなふうになってるのか、長く観たいと思わせてくれる俳優さんになったなと思いました。あっちゃんはあの低めの声が武器だなと思う。若い女の子の甲高い声って舞台で聞くと軽くなったり耳が辛くなったるすることが多くて、発音のキレに左右されると思う。その点あっちゃんのあの声のトーンはとてもいい。


ラストシーンが圧巻、、、と言っていいのか、搬入口を使う演出はこれまでもコクーンであったけど、これはもうまさにピッタリなラストで泣きそうになってしまった。綾野君演じる鉄彦が「今すぐ旅に出よう」と言って、成宮君演じる森繁が「いま?」って言うと「今じゃなきゃダメな気がするんだよ!」って言う、あのーここだけ書くと全く意味不明ですけどこの「今じゃなきゃダメな気がするんだよ」っていうところに若さのはかなさって言うんですかね。大人になったもうわからなく見えなくなってしまうことが多いことを本能で分かっているのかなって気がして一瞬のシーンなんだけど感動した。あーいい舞台だった。再演を望む。


主人と行きましたが、主人はそれこそ小学校時代の演劇鑑賞会みたいなの以来の観劇。生で俳優さんたちが演技しているのがすごいと思ったらしく、何回も面白かったねって言ってたからやっぱりこういう生で観るってことは育ってきた環境によるのかなーって思った。縁がなければもしかすると一生縁がないものになるのかもしれない。次の観劇はわたしだけだけど、なんとかぴあ先行にコクーンシートで引っかかってジュリエット通りです。ヤスくんももちろんだけど、杜夫様観られるのちょう久しぶりでわくわく。