20170515上を下へのジレッタ@Bunkamuraシアターコクーン

初日から1週間を過ぎて、ようやく観てきました。思った以上に「コクーンに裕さん」と自分に呪文をかけすぎて、始まって10分位まで吐きそうでした。ブルームーンの方がよほど気楽に観られた・・・。そんなわたしにとっての特別な空間に、特別なひとが立っている、こんな素晴らしい景色を観てしまっていいんでしょうか。なによりも、「シアターコクーンオンレパートリー」の文字に悶える。裕さんシアターコクーンのレパートリーにされちゃうのね!!みたいな。

ところでこの仕事を裕さんはなぜ引き受けたのでしょうか、今世紀最大の謎!チャレンジが過ぎる。新しすぎる横山裕。ずっと頭の中にNEW!ていう文字が躍っていました。歌ったり踊ったり。1幕の最後の顔はこれまでどんな顔してたのか知らないけれども昨日は最高にいい顔していた。しばらくポケンと口を開けてる間に休憩に入ってしまった。

常々裕さんは漫画のひとと思っているけれど、舞台の中の漫画の中の裕さんはやっぱり思った通り似合っていた。うまく言えない。なんというかちょっと強引な展開があってもこれは虚構の世界って思ってふと笑ってしまったり、そういう世界の中に裕さんはとても似合っていました。走ってもシュッとしていておしりがぷりぷりしていなかった。常にシュッとしておられました。最後も絶望じゃない、ハッと肩をたたかれて「こんな世界の話もあるんだよ」って言われたみたいなそんな終わり方だったし、カーテンコールのハマケンが陽気でとっても楽しく終われました。裕さんはどちらかというと最後までかっこつけていた。

黒スーツ推進委員会のわたしとしては今回の衣装に文句のつけようはございません。あらゆる黒スーツの裕さん見本帳のような衣装の数々。シンプルな黒スーツでも主役として輝いてる裕さん。


そういえば終わってから渋谷の街を駅まで歩いているときに「この作品にも当然だけれど終わる時が来てしまうんだな」とすでに切なくなりました。「どこかにあぁいう世界があったらすごいなぁ」って。この気持ち、KITCHENの初日を観た帰り道と同じ気持ちだわと思い出しました。すごいものを観てしまったぞわたしは!!という。ブルームーンの帰りはただひたすらほんわりと幸せだったのだけれど、裕さんにこんな気持ちになるなんて2年前に想像もしていなかったことが起こるのが人生です。