20191023 THE NETHER@東京グローブ座

即位礼の中継流れる中、お電話リンリンしましたら思いのほか早くつながりましたので、2度目のTHE NETHERに行ってまいりました。

 

舞台を観ると最後どうしてもポジティブに持っていきたくなるわたしは今回は最後のシムズとドイルのシーンを何とかポジティブに解釈してみようと思いました。と、いうか、そこまではそんなにそういうふうにも思っていなかったのだけど、その前のシムズとモリスのシーンで、ハイダウェイのサーバーの在りかをモリスに告げ、自分を現実世界に放ったらどういうことになるかといった一種脅しのような言葉を投げかけられたモリスが「今も昔も人は学んで生きていくんです」(うろ覚え)と言うんです。初日に観た時はそれよりもその後の「あなたは自由だ」って台詞の方がズーンと来て、ネットの世界が自由だったはずなのに、現実の方が自由になってしまうことの矛盾に切なさを感じていました。だけど昨日は学んで生きてゆくっていう台詞の方に心が持っていかれて、あ、これはちょっと考えようによってはポジティブなのかもしれない、モリスはシムズにまだやり直せると示唆しているのかしら??と思ったのです。そう考えるとシムズとドイルのシーンでの、最後にアイリスとのシーンにはなかった「どんなに愛しているか君にはわからないだろうね」というこの一言は、シムズが「こう言えていたら変わっていたのかもしれない」と学んだ結果の思念だったのかな、、、と。

 

となるとモリスだけが取り残されてというか報われない感じで最後の雪のシーンもひたすら悲しいんですが、結局モリスも学んで生きていくしかないのだなという、最初のシーンは雨だったけどラストは雪になっていて、すべてを包み込むといいますか、モリスの辛い過去を包んでくれようとしていて、だけどモリスはまだちょっと後悔があって・・・でも決して悲しいラストではないのかもしれないなーと昨日は思いました。

 

それでもやっぱりどうしても切なさが残る作品だな。2回目を観られてよかったです。初日には余裕がなくて細かく記憶に残すことのできなかった表情や動きもこの日は気がつくことができて、もちろん最初に観た感覚のままでも満足だったのだけど、より満足感が満たされました。いつかの未来にこんな日が来るのかはわからないけれど、現実の自分を捨てて仮想空間に移住まで考えるというのは悲しいようで、だけどリセットというか、次への逃げ場があるという意味で、どうなんだろうな。不思議な感覚だなと思いました。そしてそういう世界の中でモリスのように現実世界を大切にしたい一方で仮想空間の居心地の良さにどうしても惹かれてしまう葛藤もあるのだろうなー。

 

北山くんもだいぶお疲れかなと思いきや昨日とてもよかった。ずっと北山くんの発する声に包まれていたいって思ったよ。熱演でした。

 

 

当日券についてですが、私は会社も家もまぁまぁグローブ座に近いので、当日券でもキャンセル待ちでも全然アリだなと思いました。そういうところは利点だなと。観たい舞台がFCで外れて一般も取れないって実は長いジャニオタ人生の中で初めてだったのでハ~終わったって思ったんですけどそもそもそんなだから当日券って未体験だったので、システムがわかってよかったです。次また外れちゃってもあきらめずに希望をもって頑張ります。